そろそろ年末が近づいてきました。
年末となると、やはり気になってくるのが、確定申告ですね…。
ぼくは去年海外に滞在していていたので、確定申告は日本国内の家族に代行でお願いしていました。
海外からでも確定申告! 今年は「納税管理人」制度で代行してもらいました
さて、ぼくはフリーランスとして活動していますので、色々なものを必要に応じて経費として扱うことができるようになっています。
その中でひときわ大きな効果を持つのが、自宅の一室を事務所として利用して、その分を経費計上している部分。
これでなんと、毎年16万円を経費として計上しています。
今回は、その自宅を事務所として経費計上する方法や、注意点などをまとめました。
ご参考までに、それではどうぞ!
※下記の内容は2015年・2016年に申告した内容を元に記載しています。 税務上の判断が状況や環境によって異なる場合もあるので、最終的には管轄の税務署にご確認くださいませ。
目次
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持ち家を事務所にする場合は「減価償却費」で申告できる
自分の持ち家の一部を事務所とする場合、「減価償却費」という科目で計上することが可能です。
減価償却費とは高額の物件や物品の購入費を、数年〜数十年に渡って経費として計上することができるものです。
持ち家の場合、物件を買った金額は数十年に渡って、決められた割合で少しずつ経費として申告していくことができます。
注意! 自宅すべてを経費計上できるわけではない
とはいえ、物件の購入価格すべてを経費計上できるわけではありません。
通常、居住用として使用している物件は経費計上の対象外です。
しかし、住居の一室を仕事専用、業務専用の事務所とすることで、その一室の分だけを減価償却費として扱うことができ、確定申告に含めることができる仕組みになっています。
そしてもちろん、その一室を事務所として実際に利用している必要があります。
ぼくの自宅の場合、空き部屋を利用して、ぼくの事務所としています。
寝室などの居住用・生活用スペースとは完全に分離しているので、明確に事務所として計上することが可能ですね。
事務所分の割合を計算しよう
そのため、自宅全体に占める事務所分の割合を、あらかじめ計算しておく必要があるのですね。
まず、事務所の面積と自宅の総面積を計算して、何パーセント占めるかを計算してみましょう。
これを「事業使用割合」といいます。
ぼくの場合、事務所面積は総面積の13%でした。
そのため、持ち家の1年間の減価償却費の13%を経費として申告できる、ということになります。
念のため、その面積の算出の根拠も、申告時に示せるようにしておいたほうがいいですね。
事務所の減価償却費の計算方法
ということで、事務所として使っている部分の1年間の減価償却費は下記の計算式で割り出せます!
償却率とは?
事務所とする物件の耐用年数によって、減価償却費を何年で分割していくかが異なります。
「償却率」とは、その物件の耐用年数をもとに減価償却費の割合を計算するための数値です。
物件の種類ごとの耐用年数と償却率は以下の通り!
自分の物件が木造なのか、鉄筋コンクリート造なのかを調べて、償却率も調べてみましょう。
物件の種類 | 償却率 | 耐用年数 |
---|---|---|
木造 | 0.046 | 22年 |
重量鉄骨 | 0.03 | 34年 |
鉄筋コンクリート(RC) | 0.022 | 47年 |
実際に計算してみる
ということで、さきほどの計算式で実際に計算してみましょう。
ぼくの自宅と事務所の、それぞれの値は以下の通りでした。
- 物件価格: 5,688万円
- 種類: 鉄筋コンクリート(RC)
- 償却率: 0.022
- 事業使用割合: 13%
これらの数字をもとに1年の減価償却費を求めると、以下の通り!
こちらが、1年間に減価償却費として申告できる金額です。
賃貸物件を事務所として使う場合
ちなみに、今回の記事で紹介しているのは「持ち家の一部を事務所として使う場合の経費計上」です。
賃貸物件の場合はもう少し簡単で、減価償却費などを計算せずにそのまま家賃を事業使用割合をかけてやることで計算できます。
まとめ
- 持ち家の事務所分は「減価償却費」で経費計上できる
- 事業使用割合を面積から計算する必要がある
- 物件の種類によって減価償却費の計算の割合(償却率)が変わる!
こうした確定申告で重要となるのは、やはり根拠を明確にしておくという点ですね。
確定申告で税務署で質問された際に、計算式の根拠をサッと説明できるようにしておきたいものです!
ぼくは、口頭で説明しやすいように経費の計算式もメモとして持参するようにしていました。
まあ実際に、自宅の中をみてまで事務所を確認されるということはほとんどないはずです。
この減価償却費の計算方式さえ間違っていなければ、確定申告の場で、それほど引っかかる部分ではないと思います。
以上、ご参考までに!
それでは!
確定申告はなるべく早いうちに終わらせるのがラクです。 ご参考までに。
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