「天井」というのは、株価の最高値を示す言葉です。
天井に到達するとそれ以上は上にいけないように、この後何らかの理由によって株価が下がっていくことになります。
つまり、天井に達する頃には株価バブルに到達している、とも考えられますね。
もちろん、その天井を示すラインなんてものは存在せず、後々になって「あの時が天井だった」みたいな話をするだけなのですが。
例えば、1989年12月の日経平均の過去最高・38,000円台が後から「あの時が天井だった」なんて言われる具合に、ですね。
そして、この記事を書いている時点で日経平均は21,000円台を突破し、21年ぶりの高値を記録しています。
もちろん喜ばしいことですが、やはり気になるのは次の天井はいつになるのか、というところ。
天井を示すラインは誰にもわかりませんが、もしかして天井なんじゃないか? ということを示すサインは、世間の端々に転がってるようです。
たとえば、普段投資の話をしない人がいきなり投資の話をしだしたら、天井の注意サインかもしれませんよ。
目次
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有名な靴磨きの話
バブルの話で有名な靴磨きの逸話があります。
株高の好景気に湧く、1920年代のアメリカ。
そこで投資家として成功をおさめていたジョセフ・ケネディが、ウォール街の靴磨きの少年から株式投資の話を熱心にされたのだとか。
ケネディはこれを不安に思って、持ち株を売却してしまったのだという。
その後、「ブラックサーズデー」と呼ばれるウォール街大暴落が発生。 バブルが崩壊したのだといいます。
1929年央に株を購入し持ち続けていた者は誰でも、株価が回復するまでにその成人してからの人生の大半を費やすことになった。
— リチャード・M・サルスマン
投資に興味ない人がこぞって投資を始めたら、天井を示すサイン?
(これは差別という意味ではなく)低収入であろう靴磨きの少年という職業までが投資に手を出すということは、既に広く世間一般に投資が認知されてきたという証拠だと言えます。
投資が広まることはいいですが、加熱しすぎるのは問題です。
「株を買えば上がり、さらに買えばさらに上がる」という状況こそがバブルそのものです。
普通であれば株式投資にそれほど興味を持たない層がこぞって株式投資を始める場合、こうした加熱状況にあることが多いとされています。
(世間一般のほとんどの人は、高確率で儲かる! と言われなければ、投資なんてしませんから。)
これは1989年頃の日本の不動産投資バブルでも、2008年のリーマンショックでも、つい最近の2015年の中国での株式バブルも同じ状況が起きていました。
中国株式バブルでの、この画像なんかは有名ですね。 (このフレーズ、投資家の間でちょっとしたスラングになったりもしました。)
どのバブルとバブル崩壊も、世間一般まで好景気が加熱して伝わったことによる、いきすぎた加熱が原因だと言われてます。
世間が好景気でいいぞ! いいぞ! と言っているタイミングが、実は注意のしどころだったりするのですね。
それを考えると、日経平均が21000台を越え、世界的にも株価指数が好調な今がまさしく、注意し始めた方が良いという局面に入りつつあるのかもしれない。
天井を示すサインには、こんなものがあるかも?
この過熱ぶりを察知するサインをまとめてみました。
- 週刊誌で株式投資が儲かるという話がよく掲載される
- ゴシップ色の強いニュース番組で、株高の話を頻繁にとりあげる
- 株式投資の書籍が普通の書店でも平置きされて目立つようになる
- 株式投資に興味を示してこなかった知人から、急に相談を受けるようになった
- 株式投資に興味を示してこなかった知人が、SNSで株の話をするようになった
どれも、普段投資に興味を示さない層の人達がこぞって投資に参加しだした、という兆候をしめすサインです。
そうした層が広く参加してマネーを注入をすることで、株価はまた上がります。
そしてもっと儲かる、ということで更に幅広い層が投資に参加をする…という具合ですね…。
上記のサインが頻繁に見られるようになってきたら、少し注意して雰囲気を眺めるように心がけると、良いかもしれません!
…とりあえず、現在の日経平均に関しては上のサインほどの兆候は見られないように思うので、実際のところはまだ大丈夫かなあという感じはします。
ぼく個人としては、常に投資の話には目を通すようにしているので、このあたりの変化が少しわかりづらいところがあり、より注意してるところですね。
書店でも、投資コーナーばかり見ているし。(笑)
一般人が興味を持ち始めたビットコイン
そういう意味ではビットコインに代表される仮想通貨も、このサインがあるように思います。
ビットコインの取引所であるビットフライヤーが、TV向けのCMを打ったことで少し話題になっていました。
2つめのCMの目的がわからん…。
このCMだけを見ると便利な通貨という位置付けで紹介されているだけですが、その裏側は「高騰して儲かる」という理由で買われている面があります。
…というか、現時点ではその投機目的がメインかもしれません。
仮想通貨を知らなかった人達が興味を持って、そして「どうやら儲かるらしい」と参入してくることは、ひいては仮想通貨バブルを生みだします。
仮想通貨の正しい未来は、ぼくにも誰にもわかりません。
「すでに長年の歴史がある株と違って、仮想通貨は特別だから、更に大きく発展していく」という意見もあるし、逆に魔法が解けたように突然暴落するかもしれません。
ここ数ヶ月の流れを見ていると、少しずつ変動はあるもののかなり大きなペースで上昇を続けていることは、間違いないようです。
ビットコイン(Bitcoin)価格・相場・チャート【bitFlyer】
このいつごろまでこの流れが続くのか…それはやっぱり、ぼくにも誰にもわかりません。
ぼくの仮想通貨に関するスタンスを、こちらで書いてます。
まとめ
- バブルとバブル崩壊は、投資が加熱した状況で起こる
- 過去の歴史上も、世間一般が広く投資に参加して加熱した状況で起こった
- 加熱のサインは日常の中にけっこう広く見つけられる
- 最近はビットコインも加熱のサインが見えるように思う…。
「今儲かりそうだから参加する」「下がってきたから狼狽売りして退場」
という層は、どの時代・どの国にも一定数います。
これはどうしても仕方ないことで、バブルとバブル崩壊、市場の変動はかならず起きるものだと、あらかじめ考えて置いたほうが無難だと思います。
「今回だけは…今回だけは特別なんだ…」ということは、滅多に起こらないのです。
みんなが楽観的になってる時に、ちょっとばかし客観視してみるということも、たまには必要かな、と思った次第です!
それでは!
今後起こりえるバブル崩壊のために、今できることを考えました。
今後、下落局面になった時に備えて今なにをするか?
ということを、ぼくなりに考えた記事がこちらです。 興味があればどうぞ〜。
怠け者で臆病者のぼくは生活防衛資金の目標を500万円にしました
バブルを客観的に見るうえで、こんな書籍も参考になるかもしれません。