投資信託を運用し続けていくうえで重要だと言われることのひとつに「リバランス」があります。
一言で表すと投資比率の調整という操作のことなのだけど、ぼくはリバランスがあまり重要だとは、それほど考えていません。
まあ、怠け者で面倒くさがり屋だというところもあると思うのだけど…。
リバランスするのであれば、売却によるものではなく、追加購入でリバランスすることを、オススメしますよ!
目次
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リバランスとは
さて、そもそもリバランスとはなんでしょう?
リバランスとは「目標の投資比率と実際の投資比率が変わってしまった場合に、一部の資産を売却して目標の比率に戻す」ことを言います。
たとえば、株式と債券を50:50で保有し続けよう! という目標を持っている人の場合、ポートフォリオはこのような感じになります。
この人の目標は、リスク資産である株式を半分、そしてリスクの低い資産である債券を半分持つことで、堅実かつ安定的にリターンを得ようと考えているのですね。
その後、株式市場が成長し、株式資産が全体の70%になりました。
すると、実際の比率は70:30となるため、目標のポートフォリオから離れてしまったことになります。
さて、ここでどうするか。
一般的にここで、増えた株式資産の20%分を売却(利益確定)することで、目標の50:50に戻すことができます。
これをリバランスというのですね。
資産の価値は日々変動するので、目標と実際の資産比率は必ずしも一致しません。
そのため、目標と現実が大きく離れてきた場合、こうして比率を調整するリバランスをする必要が、時々でてきます。
原則:売却には税金がかかる
しかしこれ、ひとつ問題が。
投資信託の売却時に出た利益に関して、20.315%の税金がかかります。
売却によってリバランスをしようとした場合、その都度税金を支払う必要が出てくることになります。
また、売却時のコストである信託財産留保額が設定されたファンドの場合、その売却コストもかかってしまいます。
もちろん、最終的には資産を売却して自分の生活や必要な資金に充てることになり、その際にも税金がかかることは、かかります。
が、それは投資というものである以上、仕方がない部分です。
しかし、リバランスという「調整作業」のために税金を支払うのは、正直そこまでする必要があるのかな、と疑問に思うのですよね。
比率を整えたいなら、追加購入にて
税金は支払いたくないけど、ある程度リバランスはしておきたい。
という場合に有効なのが、追加購入でリバランスをするという手です。
比率上、少なくなってしまった資産を新しく買い増しします。
そうすることで、再び目標の50:50に戻すことができます。
これならもちろん税金はかからないし、資産もトータルで増えることになるので、一石二鳥だと思います。
(購入手数料がかかるファンドの場合は当然コストがかかりますが、そもそもそういったファンドで資産運用をしようとしていることがリバランスの有無よりも問題です…。)
積立額変更でのリバランスも!
一度に購入するスポット買いだけでなく、積立額の変更によるリバランスも可能です。
たとえば、毎月5万円ずつで株式・債券を買っていたものを、毎月3万円・毎月7万円という形で積立比率を変えてみます。
すると、自然と、徐々に比率は元の目標比率に戻していくことができます。
もちろん、この間にも変動があるのでピッタリ50:50に戻すということは難しいかもしれませんが、まあ、割合なんてだいたいでいいんですよ。(笑)
比率を自動的に整えるバランス型という選択肢もアリ!
もうひとつ、選択肢として自動的に投資比率を調整してくれるバランス型ファンドを選んでおくという手も、もちろんあります。
バランス型ファンドは、目標とした投資比率に合わせるために、ファンド内で自動的にリバランスをしてくれるため、投資家としては余計なことを考える必要が特にありません。
リバランスのコストはファンドのコストとして、信託報酬に含まれているものではありますが、個人でリバランスした場合の税金20.315%と比べれば、微々たるものでしょう。
なにより、手間がかからないというのがメリットです。
- 「eMaxis バランス(8資産均等型)」を見てみる
- eMaxis「バランス8資産」と「Slimバランス8資産」を比べてみた
- 「iFree 8資産バランス」を見てみる
- REITを組み込んだ世界バランス型ノーロード投資信託「SMT インデックスバランス・オープン」
ちなみに、均等比率としているバランス型ファンドも、実際の数値を見てみると、かならずしも目標そのものの数値になっていないことがあります。
ファンド内には日々の売買に必要な現金資金が含まれていたり、日々の資産価格の変動もありますので、これを完全に目標に一致させることはできないものなのです。
そんな0.1%の一致に力を傾けるよりも、安定的にだいたいの比率で運用を続けてくれた方が、保有者としてもありがたいですしね…。
ちなみにぼくは…
ちなみに、ぼくはリバランスについてはほとんどしないで、基本的に資産は増えるに任せて比率も自然に変わっていくことを、ある程度許容しています。
というのも、ある程度分散されてさえいれば、細かい比率まで気にするほどのこともないと思っているからです。
例えば、10種類の資産に分散投資していて、比率がそれぞれ10%ずつだったとしますよね。
それの一部が11%や9%になったとしても、大きな違いはありません。
そこをがんばって10%均一に統一したい! というなら、バランス型ファンドに任せておけばいいや、という怠け者的スタンスです。
…もちろん、1資産の比率が50%を越えた…なんてことがあれば、それはまた話が別ではありますが!(笑)
まとめ
- 目標の投資比率に戻すのがリバランス
- 資産売却でリバランスすると、税金などの売却コストがかかってしまう
- 追加購入でのリバランスなら、コストは基本的にかからない
- 面倒くさければバランス型ファンドに任せておいても良い
- ぼくはあまりリバランスしない派です!
下記記事で、2017年7月時点でのぼくのポートフォリオをまとめたりしています。
ぼくの場合、株式・債券・REIT・現金など14資産に分散投資して、所有しています。
ここ最近では米国株式や仮想通貨も微々たるものですが保有しているので、更に分散は進んでおりますね。
あまり優等生的なポートフォリオでもないですが、ご参考程度に。
それでは!