はい、こんにちわ!

現在、Kindle電子書籍を月1ペースで出版していく計画で、実際に動いています。

目標は月5万円! Kindle電子書籍の出版をハイペースで進めている理由

 

そのなかで、既存のブログ記事を電子書籍用に再編集して、出版することを考えています。

しかし実際のところ、ブログの既存コンテンツを電子書籍として公開して良いのでしょうか?

Kindle出版サービス(KDP)の規約を確認して、実際にサポートへ問い合わせてみたので、その回答と結論をまとめますね。

ご参考までに、それではどうぞ!

 

  ここでの内容は、2018年8月時点での情報です。 ご自身で出版を検討される際は、最新の情報をご確認くださいませ。

 

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この記事のポイント!

  • ブログ記事を再編集して電子書籍として再利用することは可能
  • 電子書籍を「KDPセレクト」に登録すると、報酬額が70%になる代わりに独占販売となる
  • ただし、既存のブログ記事などを追記・再編集するなどしたものは販売OK

結論:ブログの記事の再利用は可能 ※条件あり

さて、結論から先に述べてしまうと、既存のブログ記事を再利用してKindle電子書籍を作成・出版することは可能です。

これはブログ記事に限らず、自分自身のコンテンツであれば、再利用してKindle電子書籍として出版できます。

 

ただし、いくつか条件と、そもそもその規約に引っかかる条件などがあります。

ちょっとややこしいので、ひとつずつ見ていきましょう。

前提1:Kindleでは報酬額によって独占販売の有無が異なる

まずKindle電子書籍ですが、書籍が売れた際の報酬額(Amazonでは「ロイヤリティ」と呼びます)は下記の2パターンがあり、選択可能です。

  • 35%
  • 70%

設定価格のうち、それぞれの割合が1ダウンロード(購入)あたりの報酬額として得られる仕組みです。

たとえば1000円に設定した電子書籍の場合、35%なら350円が、70%なら700円が報酬額というわけです。

 

まあ当然、70%の方が料率が良いわけなので、可能であれば70%にしたいですよね。

しかし、70%で販売する場合には、電子書籍そのものをKindleで独占販売する必要があります。

70%の他の電子書籍プラットフォーム、たとえば楽天KoboやiBooksなど、Amazon以外の他社での販売は不可です。

また、「電子書籍」に限らず、noteなどのプラットフォームで販売することも同様に不可です。

 

実際には、書籍を「KDPセレクト」という仕組みに登録することで70%での報酬率で販売ができるようになります。

しかしその条件としてKindleでの独占販売が必要になる、という図式ですね。

 

「KDPセレクト」に登録しない場合は、報酬率は35%ですが、他社プラットフォームでの販売も可能です。

広く色んな所で販売したいという場合はKDPセレクトに登録する必要はなく、そして独占販売の縛りもありません。

KDPセレクトに関する規約

実際の規約については、以下のようになっています。

KDPセレクトプログラムの利用規約

KDPセレクトは、Kindle ダイレクト・パブリッシングの出版者向けのオプションです。

KDPセレクトに登録される電子書籍はKDPの独占販売とする必要があり、Kindle Unlimitedおよびそれと実質的に同一の Kindle の定額購読プログラム (以下、「Kindle定額購読プログラム」という)と Kindleオーナーライブラリーに掲載され、毎月基金から配分を得ることができます。

さらに、電子書籍をKDPセレクトに登録することで、その他にもさまざまな KDP セレクトの利点を享受できます。 たとえば、Kindle Countdown Dealsキャンペーンや無料キャンペーンに加えて、価格設定ページに記載された地域での販売に関して70%のロイヤリティを獲得する権利などがあります。

 

1 独占期間
電子書籍を KDPセレクトに加える場合、申請者の書籍が KDPセレクトに掲載されている間、申請者は、当社に対して、申請者のデジタル形式の電子書籍を販売および配信する独占的権利を与えるものとします。 申請者は、この独占期間中には、申請者が権利を保有する地域で、デジタル形式により申請者の電子書籍 (または実質的に同様の書籍) を販売または配信し、または他の人に販売または配信する権利を与えることはできません。

Kindleダイレクト・パブリッシング サービス利用規約 

 

上記をわかりやすくまとめると、こういうことですね。

  • KDPセレクトに登録すると70%の報酬額が得られる
  • KDPセレクトに登録するとKindle Unlimitedで販売できる
  • KDPセレクトに登録するとKindleでの独占販売となる

前提2:独占販売なのは「電子書籍そのもの」である

さて、KDPセレクトに登録すると独占販売が必須となりますが、ここでの独占販売とはあくまで「電子書籍そのもの」の独占販売です。

既存のブログ記事コンテンツを編集、書き直し、追記するなどして再編集したものは、ここでいう独占販売には含まれません。

 

たとえば、過去に書いたある特定の話題のブログ記事を複数、文章を編集、追記してひとつの電子書籍にまとめなおして販売するのはOKという扱いですね。

再編集には、電子書籍としてのレイアウト変更や写真や図解の追加、まえがきとあとがきの追加などを含みます。

記事と電子書籍とで、語っているテーマや切り口、結論は一緒ですが、文章や構成が再編集されているので、「電子書籍の独占販売」の規約には接触しなくなります。

KDPサポートに問い合わせをしてみた結果

念のため、実際にKDPのサポート宛に、ブログ記事の再編集が問題ないのかどうか、問い合わせをしてみました。

  • ブログに掲載している記事を再編集してKindle電子書籍で販売したい
  • 既存コンテンツの再編集なので、文章の一部一部は同じ内容になる場合がある
  • KDPセレクトに登録すると独占販売となるが、再編集したコンテンツであればOKか?

 

そしていただいた返信内容がこちら。

Kindleダイレクト・パブリッシングにお問い合わせいただき、ありがとうございます。

KDPセレクトへの登録につきまして、お客様のコンテンツはブログ記事の再編集とのことで、ブログ記事そのものとは異なるコンテンツとなるかと存じます。

Kindle本として出版されるコンテンツと全く同じコンテンツが他サイトで入手できる場合は独占販売の要件違反となりご登録いただけませんが、その他の場合は、KDPセレクトにご登録いただけます。

 

内容が再編集されていれば、基本的にはOKである。 ということですね。

ただし、再編集後の内容を別のプラットフォームで販売するのは、規約の通りNGです。

 

余談ですが、今回の質問以外にも電子書籍の出版時の細かいエラーや文章のレイアウトなど、色々な内容で質問をしてますが、すべて丁寧に解答してくれるので、とても助かっています。

このあたりはさすがAmazonといったところ。

実際、さじ加減は微妙なところ

しかしながら再編集といっても、どれぐらい再編集したらOKなのか…という疑問点は確かに残ります。

一言で再編集といっても、実はあとがきを追加しただけの場合もあれば、全文章をほぼ書き直しするような場合もありますよね。

 

この辺のさじ加減は、正直なところ不透明です。

明確に「既存コンテンツの◯%以上を書き換えないと再編集とは認めない」というような文言があるわけではありませんし。

(もしかするとAmazon内部では、ガイドラインがあるのかもしれませんが。)

 

再編集といってもブログ文章と電子書籍とで、行単位でそのまま一致する部分もあります。

だからといって、KDPが行単位での一致まで目くじら立てて指摘してくるかというと、実際問題そうではないということですね。

勝手ながら何冊か、ブログ記事を再編集してKindle電子書籍として販売しているものを確認させていただきましたが、ほぼほぼブログ記事本文のママでも問題なく販売を続けているものもありました。

(どの書籍とはいいませんが、電子書籍と一字一句同じだった、なんて記事も。)

 

正直いってこのあたりは、ある程度のグレーゾーンで抑えておくほうがお互い幸せなのかな、という気もします。(笑)

よほどひどいやり方をしない限り、Amazonが独占販売に違反したので販売を取りやめる! というような処置を取ることもないと思います。

そもそも独占販売を条件とする理由については、他社プラットフォームで販売させないために存在するものであって、ブログ記事などの既存コンテンツを再編集してKindleで販売することに対して問題視しているものではないでしょうからね。

といっても、これらは推測でしかありませんが…。

いつか規約が変わって、再編集NG! となるかもしれません。 ならないかも、しれませんし。

まとめ

  • ブログ記事を再編集して電子書籍として再利用することは可能
  • 電子書籍を「KDPセレクト」に登録すると、報酬額が70%になる代わりに独占販売となる
  • ただし、既存のブログ記事などを追記・再編集するなどしたものは販売OK

 

以上、Kindle電子書籍でブログ記事を再利用することがOKかどうか、についてでした。

結論としては一番はじめに書いた通り、「OK」です。

少なくとも2018年8月現在では、既存コンテンツの再編集にはまったく厳しく条件をつけているという感じはありませんね。

今回はブログ記事についてでしたが、漫画やイラスト、写真集などでも同様に再編集して販売ということも問題なさそうです。

 

以上、ご参考までに!

それでは!