久しぶりに、不労所得について語ってみます。

 

不労所得について、みんな欲しいとは思いつつも、心の底では「自分には無理だ」と考えている人は案外多いのではないか、と薄々感じてます。

ぼく自身もかつてはそうでした。 普通に会社員として働いて、安い給料をもらって生活する。 家賃収入や配当金で働かずにお金を得ることなんて、羨ましい限りだけど、そうそう簡単にできることじゃないだろう、と。

 

ただ、ぼくを今の不労所得での生活に押し上げる、ひとつのキッカケになった出来事があります。

実は新しい書籍「超ど素人がはじめる投資信託」のあとがきにてこっそりと話題にしていたのだけど、今回はそのお話をじっくりしてみたいなと思います。

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2010年に父が亡くなった

ぼくの父親は、2010年に亡くなりました。

癌でした。 入院してから半年で、駆け足のように亡くなってしまった。

本人はまだ会社員勤めを続けていた頃で、あと5年かそこらで定年退職というところだったみたいです。 リタイヤ後、色々とやりたいことがあったみたいなのだけど、それは果たせないままだったようだ。

(ちなみに、定年まで働き続けるような生活はしたくない…とぼくが考えるようになったのも、この出来事が関係しているような気もします。 それはまた、別の機会に。)

分配した退職金で投資信託を購入

その父が働いていた会社からは、退職金が振り込まれました。 細かい金額は覚えていないけれど、2000万円相当だったと記憶してます。

これを家族で分配して、運用していくことになりました。 実はこれがぼくが投資信託を買うことになった、初めての経験です。

 

当時は当然ながら投資信託の知識もなにもなかったので、ただ勧められるまま、そのファンドを購入することに。

カテゴリとしては新興国債権の毎月分配型、しかもブラジルレアル建てのファンドでした。 これを数百万円、ドカンと買ったわけですね。

今の自分からすると「な、何やってるんだコイツはー!?」と言いたくなるような買い方なんだけども、当時はそもそも「投資信託を選ぶ」という考えすら頭にはなかったのだ…。

「何もしなくてもお金が入ってくる」という実感

新興国債権というリスキーなファンドを選んだとはいえ、毎月分配型の投資信託なので、一定金額が毎月振り込まれることになりました。 確か、金額としては毎月3〜4万円くらいだった気がします。

毎月分配型の意味すら知らなかった当時のぼくにとっては、この何もしなくても振り込まれてくるお金は、ある意味衝撃的でした。

「おぉ…マジか…」

そんなことを口走ったような記憶がありますw

 

まとまったお金が勝手に働いてくれて、分配金として口座に振り込まれる。 これは紛うことなき不労所得です。 その時、「あれ、これってもしかしてぼくでも不労所得イケるんじゃない?」 …と、ぼくなりに可能性を感じたものです。

不労所得は手に入る! 手に入れられる! と実感できたひとつの出来事でした。

毎月分配型だけでは不十分だった

とはいえみなさんご存知の通り、毎月分配型の投資信託だけを保有し続けていれば将来安泰! …とはならないのが実情です。

その理由は、毎月分配型の投資信託は元本を切り崩してでも分配金の支払いに充てられるから。

投資の世界は波があるので、利益が出る時期もあれば出ない時期も当然あります。 利益が出ていない時でも、毎月分配型の場合は一定の分配金を支払うことを優先するので、元本はいつか切り崩されていくことになるわけです。

つまり、毎月分配型で投資した元本は増えるものではなく、いつか必ず目減りしていくというものだったわけです。

 

それでも元本が数千万、数億円あれば分配金だけでも裕福な生活を長いこと続けられそうだけど、さすがにそこまでの退職金はなかったw

というか、そもそも自分の稼いだお金では父から受け継いだ退職金にも満たないくらいの額面の給料しかなかったわけなので、毎月分配型だけで、日々生活できるだけの不労所得を得るのは難しい。 ぼくはそう判断しました。

何か別の不労所得も必要だ。

現在の不労所得

2012年頃からは、ブログ運営をスタートしています。 現在はこのブログ運営が波に乗ってくれたおかげで、毎月安定的に、お金の心配をせずとも生活できるくらいの不労所得を得られるようになりました。

仕事を辞めて不労所得で生活するには「準備期間」がかならず必要だという話

不労所得を得るためにブログ運営を続けてこれたのも、ある意味では毎月分配型の分配金によって「不労所得は実際に手に入るものだ」と体感できていたからなのかもしれないですね。

初めての投資信託は、投資として賢い買い物だったとは言えないけれど、ぼくがこの考えに至るようになったキッカケのひとつだと考えれば、素晴らしい投資だったのかもしれないと、今では思っています。

完全に働かない不労所得はない

あ、ちなみにブログ収入が「完全な不労所得」かというと、そうとは言い難いところがあります。

というのもここ1年間のうち、仕事としてブログなどの文章を書いているので、仕事半分・不労所得半分というのが実情だったりします。

 

ただ、重要なのはぼくがキッカリ更新作業を止めてしまったとしても、今の収入の80%くらいは安定して数年間入ってくるようにブログを作ってきたこと。

例えば体調を崩したりして仕事が出来なくなってしまったとしても、今までやってきた積み重ねによって安定的に収入が入ってくるというのが不労所得の大きなメリットです。

体調不良時に痛感する不労所得のありがたさ

作業を止めたとしても安定的に収入が入ってくるアテがあるなら、仮に日々作業をしているものだとしても、不労所得としてカウントしてもいいと、ぼくは思ってます。

 

実際、不動産の家賃収入で生活している人であっても全く何もしていないわけではなく、新しい物件の購入やメンテナンス、確定申告など、何かしらの作業はしているものですからね。

「不労所得イコール全く何もしない」というわけではないのですね。

そんなわけで、ぼくの投資に関する、不労所得に関するルーツをちょっと書いてみました。

「何もしなくてもお金が振り込まれてくるという感覚」を知るために、毎月分配型を買ってみるというのは実は意外と悪くない手なのかもしれないな、とぼくは思っています。 それひとつに絞れとは、言わないけども。